上場企業は資金調達が有利なのでしょうか

日本には東京証券取引所などが開設する株式市場が合わせて10市場あります。それらの市場で株を売買されている企業は数千社です。日本には300万近い株式会社がありますので、自由に株が売買できる企業はそのうちの1パーセントもない計算になります。株式市場に株式を公開して自由に売買してもらうことを上場といい、上場している会社を上場企業といいます。企業が上場するには、様々な審査を受けて証券取引所から承認を受けなければいけません。また上場すると、決算書類を広く一般に開示しないといけなくなります。上場に伴ういろいろな作業の手間もかなりのものですが、それでも上場することには大きなメリットがあります。それは、資金調達が容易になる点です。この事があるので、上場を目指す企業が多いのです。

企業の資金調達方法には2種類あります

企業が事業資金を調達しようとした場合、2種類の方法があります。ひとつは間接金融からの調達、もうひとつは直接金融からの調達です。間接金融とは銀行などの金融機関からお金を借りる事です。ほとんどの企業はこの方法で資金を調達します。金融機関は、企業の資産状況や事業の内容と将来性を判断してお金を貸します。しかし、ほとんどの場合は、土地などの担保を押えることをします。万が一、その企業が倒産しても損をしないためです。従って、担保となる資産を持っていない企業では、借り入れが困難ですし、担保以上の額の借り入れも困難です。自ずと借りられる金額には限界が出て来て、思い切った投資が出来ないという事もあります。これに対して、直接金融は、投資家が直接、企業に資金を提供するというものです。

直接金融には株式と債券があります。

投資家から直接お金を集める直接金融での資金調達方法には、株式と債券という2種類のやり方があります。このうち、債権は、社債といって、借金です。通常は金利と返済年限を決めて発行します。借金ですので、いずれは返済されますが、担保がないので、倒産するとお金が返ってこないリスクがあります。これに対して株式は、資本の部に入り借金ではありません。企業の所有権の事ですので、金利もありませんし、返済義務もありません。その代わり、株主総会という集会を通じて、会社の重要事項についての議決権を持ちます。ほとんどの株式会社は非上場企業です。非上場ということは、株式を自由に取引する市場がないという事ですので、投資してくれる人も限られてしまいます。市場に上場すれば、多くの投資家が自由に投資してくれることになりますので、株式を通じての資金集めは非常に簡単になります。